一棋客の思考の欠片

アクセスカウンタ

zoom RSS Kasparovのチェスの本と碁界の出版のこと

<<   作成日時 : 2006/04/23 11:39   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 4

Garry Kasparov on Fischer : Garry Kasparov on My Great Predecessors, Part 4
by Garry Kasparov

Web進化論の梅田望夫さんがとりあげていたが、
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20041227
元々は「若島正の読書日記」から
http://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/diary.html
2004/12/27
 KasparovのMy Great Predecessors IV到着。いよいよ本命のフィッシャー篇である。フィッシャーの父親は誰かという謎(母親はソ連のスパイかもしれないという嫌疑でCIAが調査をしていたらしく、そのファイルを、来年翻訳が出るはずの話題本Bobby Fischer Goes to Warの著者であるEdmondsとEidinowが閲覧させてもらったという)に立ち入るなど、いささかどうかと思えるところもあるが、とにかく参りましたと言うしかない。
 カスパロフに、そしてチェスというものに、激しく嫉妬する書物である。すべての将棋関係者は、この書物に匹敵するようなものを将棋がこれまでに生み出したかどうか、真剣に考える必要があるだろう。将棋は日本文化ですとお題目のように唱えるだけでは、文化でもなんでもない。これだけの書物を残せるかどうか、それが文化というものではないか。目下のところ、彼我の差はあまりにも大きい。

これはKasparovによるチェスという文化の集大成なのだろう。Fischerもどこかの番組でその伝記を見た記憶がある。将棋にたとえて言えば、羽生善治が将棋400年の歴史に関して振り返り、自分の対局についての解説、その時何を考えていたか相手の心理分析を含めて書き下ろす言うようなことか。もしY以降でコンピュータチェス(Deep Blue)との対決についての本が必ずあると思うが、語学力が許せばいずれ読んで見たい。
囲碁では川端康成の「名人」という作品はあるが、これからの日本では囲碁に関して文化を総括する本は出にくいかもしれない。中国や韓国で将来出てくる可能性の方が高いとは思う。これからは日本の碁界の出版を充実させる意味でも、李昌鎬などで非常に面白い記述があれば、日本語に翻訳するという努力も必要だろう。現在10代は中国が最強でこれからは中国だと思うが・・・。
日本では、木谷門以降は凋落が始まってしまって、(多分、人を一生懸命育てることを怠ったツケだと思うが)文化的には見るべきところが少なくなってしまったかもしれないと危惧する。棋の世界はスポーツと一緒で強さが評価につながる。もし、過去の日本の棋士で一人、伝記などで取り上げたいと思ったら、僕は村瀬秀甫(本因坊秀甫)だが、それ以降で魅力的な人物は、木谷実以降は残念ながら日本では出てきていないのではと思う。個人的には加藤正夫先生が好きだったが・・・。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
李昌鎬
李昌鎬李昌鎬(イ・チャンホ、1975年7月29日 − )は、囲碁のプロ棋士 (囲碁)|棋士。大韓民国|韓国全羅北道出身。韓国棋院所属。現役世界最強と呼ぶ声も多い。棋風は序中盤はじっくり打ち、ヨセで勝負を付ける。ヨセの力は極めてすばらしい。ニックネームは「石仏」。.wikilis{font-size:... ...続きを見る
韓国有名人辞典
2006/05/14 23:39
フェラガモ 財布
Kasparovのチェスの本と碁界の出版のこと 一棋客の思考の欠片/ウェブリブログ ...続きを見る
フェラガモ 財布
2013/07/04 03:37
プラダ メンズ
Kasparovのチェスの本と碁界の出版のこと 一棋客の思考の欠片/ウェブリブログ ...続きを見る
プラダ メンズ
2013/07/05 18:43

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
カスパロフの本は、日本語訳が出たら読んでみたいです。
私は現代の囲碁の棋士で、その評伝を書いてみたい人物は苑田勇一先生です。彼がなぜ棋士を
志したのか、出発点が他の棋士と全然違うし
晩学のハンディを乗り越えた点では加藤先生と
共通していると思います。
しかし韓国や中国にはもっと興味をそそられる
棋士が複数います。
私が興味を持つのは、将棋の大山康治名人と
囲碁の高川秀格氏が生前きわめて親しかった。
さらに両者の勝負哲学が似ていてお互いの長所
を学びあったと思われる点です。
しかし二人の名人は、自らの勝負哲学について
核心の部分を語らずに世を去っていったように
思えます。
みんみん
2006/04/30 23:49
みんみんさん、コメントありがとうございます。苑田先生については深く存知あげてはいませんが、面白い碁(真・宇宙流というか・・)を打たれる方だと感じています。NHKの書籍では売れている方だと聞きました。(「苑田勇一流基本戦略」です)
大山先生、高川先生とは渋いところを・・・。
大山先生は自分の考えを深く洞察するような、ライターをつけたがらなかった・・とどこかで読んだことがあります。
簡単に大山先生を語ると「人間はミスをするものだ(将棋という宇宙の中で)」ということを前提に勝負を組み立てていたのでは、とは思いますが・・・。
大山先生については、その芸を語る書籍がかなりあるので資料はたくさんありますが、高川先生についてはあまり聞きませんね。と、言うことは調べてみる価値あり、ということです。呉清源や坂田栄男の影に隠れている感はありますが、木谷先生に並ぶ存在として掘り起こす必要がありそうですね。
一棋客
2006/05/02 00:18
人間はミスをするものだ、と私は思っています。というか、それを前提に考えています。私は大学の囲碁部員だった頃、試合では自分の実力の80%出せれば良い、と考えていました。なぜなら私の見たところ大学の団体戦では普段、私より強いはずの部員が全然勝てなかったりしていました。つまり人間は平均すると大一番では60〜70%の力しか出せないものだ、と思うからです。ミスっても後悔なんぞせずに相手も必ずミスはずだ、と信じる。これが勝利への道ではないでしょうか。一棋客さんは元院生か県代表級の打ち手なのでしょう。出題された問題を見て、そう思いました。^^;

高川先生は内弟子を一人(関西棋院の太田清道九段)しか取りませんでした。著書は「秀格烏鷺うろばなし」(日本棋院刊)しかなかったはずです。大山先生も高川先生も「狸」と呼ばれていて、勝負師としてマイナスになりかねない自らの情報は公開しない、という人でした。だから研究の余地がある、と思うのです。
みんみん
2006/05/04 23:06
僕は元院生ではなく、ずっとアマ棋客です。碁を始めたのは遅い方で、将棋の方が先でした。
「秀格烏鷺うろばなし」については大変参考になりました。近いうちに「積読」に置いておきたいと思います。「流水不争先」のこころを学ばないといけませんね。
一棋客
2006/05/05 02:13

コメントする help

ニックネーム
本 文
Kasparovのチェスの本と碁界の出版のこと 一棋客の思考の欠片/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる