一棋客の思考の欠片

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zoom RSS 平成版名人戦移行問題とコンピュータ将棋で考える

<<   作成日時 : 2006/04/22 02:30   >>

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名人戦問題があって将棋界の現在への興味が喚起され、4月19日号の週間将棋をキオスクで買った。何か名人戦の記事が載っているかと思ったからだが、小さく事実だけを伝えているのみだった。面白かった記事はアマCOM平手戦の記事。IS将棋のプログラマーの棚瀬さんが書いた記事だった。コンピュータはすでにアマトップを凌駕しつつある。10年以上前から予見されていたことだが、今後もプロをしっかり負かすまでコンピュータ将棋は強くなり続けるだろう。

さて、収入がどうだで苦渋の決断をした将棋連盟のようだが、その場しのぎの一手と感じる。文化として保護してもらっている将棋はビジネスではないし、ましてや契約関係は勝負ごとではない。今まで何十年も培ってきた信義を裏切るということは、この先何十年もの禍根を残すことだ。ここ数年はしのげるようになるかもしれないが、米長先生をはじめ連盟は灯台を無視し座礁する方向に舵をきったように感じる。(↓米長会長「耐える一手」 将棋・名人戦騒動 産経Web)
http://www.sankei.co.jp/news/060421/bun122.htm

実は先月とあるパーティーで米長先生とお会いし、畏れ多くも直接話すことができた。
僕は、「米長先生はNHKの人間大学でコンピュータは人間にはかなわないとおっしゃっていましたが・・・。」と言ったら、米長先生は「どうもそうじゃないらしいんだよね・・・。」と前言撤回の様子。ここまでコンピュータ将棋が強くなり、以前は否定的だったプロ棋士たちも近い未来の現実を認識しはじめているのだろう。最後に先生に「コンピュータ将棋とプロの対決をビジネスチャンスとして、スポンサーがつくような企画をしてみては?」というようなことをちらっと言ったが、どうお聞きになったか。

僕が思う連盟のやるべきことは、早急にコンピュータ対人間の新たなイベントを作り、しっかりしたスポンサーをつけること。そうすれば、トッププロが抜かされる(おそらく20年後)までの採算は自然に取れていくと期待できる。新イベントは現在人間同士で行われているものとは別なタイプのイベントにすべきである。今まで人間同士でやっていた棋戦とは異なるものにするのだ。具体的な対戦方法などについてはおいおい考えていこうと思う。
イベントの見せ方については将棋雑誌だけでなく、Biglobeで瀬川さんのプロ入りを取り上げていたように、逐一の様子をストリームやブログで流すというやり方もあるだろう(↓瀬川さんシャララ日記 もとはプロ編入試験のブログだった)
http://segawa-challenge.at.webry.info/200507/article_1.html

プロ側が何を考えているかだけでなく、プログラマ側の人間が何を考えながら作っているかについても衆知させれば、もっと一般の人にとっても興味深いものになると思う。人間対コンピュータという風にいわれがちだが、人間対人間という側面もあるということだ。プロ棋士達の芸に打ち込む真摯な姿勢を見て感動することもあるが、コンピュータ将棋の開発者と接しても(ノリはちょっと違うが)何か熱いものを感じることがある。(AI将棋の山下宏さん応援してます。)
 コンピュータ将棋にトッププロが抜かれるのは、誰もが有限の年月だと考え始めてていると思う。だったらコンピュータ将棋をからめたプロ棋士参加の新イベントも急いだ方がよい。気がついたら勝てなくなっていましたということにならぬように・・・。チェスの人間対コンピュータのイベントで起こったのはまさに一発勝負のイベントだった。日本の将棋でもプロ棋士が対決を渋っているために、このままでは同じような一過性な祭りになってしまいそうだ。まだ、プロにはまだ及ばない今のうちから行い、たくさんの対決のなかで将棋的、学問的、大衆心理的に何か得られるものがあると思われる。

僕の予想では20年後、プロがはっきり凌駕されるようになったら、残念ながら名人戦の重みは今ほどではなくなっているだろう。そして、もし今回の名人戦問題で信義を裏切ったとしたら、組織としてのその汚点は消えない。やがて文化の護り手はひとり、またひとりと退場していくことになるだろう。将棋はある意味終わったゲームとなり、いたずらに末節を汚したということになる。将棋においてプロという生き方はできなくなる。
もしそのような状況になったとしても、僕はそれほど将棋に思い入れがないので楽観的に思っている。現在の将棋以外の何かが出てきて、新たな人間の地平を広げて行くと思う。

以上この分野についてはやや情報収集不足のまま以上書き綴ってみたが、ちょっと長くなってしまった。今後、情報収集など重ねながら、より具体的なアイデア(皆にとってよい方向)について考えれればと思う。(動きを見守るだけになりそうですが・・・。)
渡辺竜王のページなどを多少読んで見たけれども、プロ棋士たちが真剣に悩んでいる様子が多少なりとも伝わってきます。よい方向にすすみますように。
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/d/20060420

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
コンピュータ将棋は、機械。
野球ならば、バッティングマシーン!

プロ棋士にコンピュータ将棋が勝とうが敗けようが、つまんないなあ。

米長理事に賛成
sadakun_d
2006/05/06 09:49
囲碁もやられるんですね。

坂井の秀さん、どうですか?応援しているんですけどねぇ。タイトル戦に出て来ないと。瀬戸くんも。(イケメンで女性ファンたくさん)
sadakun_d
2006/05/06 09:53
sadakun_dさんの意見も確かにそうかもしれませんね。加藤さん対Bonanzaの対戦は(直接見ましたが)将棋の内容的にはつまらないものでした。人間同士の対決で十分に楽しまれている方にはコンピュータ将棋対vs人間には、それほど興味が湧かないかもしれませんね。
僕はコンピュータ将棋を作る側の人間の作業にある意味アートを見出す小数派なので…。
あと将棋に対してはスポーツ的な興味よりは、学問的な興味が強いですね。どんな方法を使おうが究明できればOKという立場です。
囲碁においては半々です。まだ強くなりたいですし・・。
一棋客
2006/05/06 11:36
坂井さんには昨年、関西棋院を訪問の折、再会しました。その前は10年前に一度あったきりでしたが(まあ合宿のようなとこでしたが)覚えていてくれたので吃驚。
僕も応援していますが、挑戦者になるにはタイトル経験者を何人も破らなくてはならず…。「突破力」がキーワードかもしれません。瀬戸さんのことはよく存じ上げていません。
一棋客
2006/05/06 11:45
いろいろお返事ありがとう。
その間に、将棋連盟…大変
sadakun_d
2006/05/17 16:24
論点がたくさんあるので困ります。
命題1 将棋はチェスのように人間のトップが
負かされるようになるのか
命題2 将棋の次に囲碁もコンピュータも人間
が負かされるようになってしまうだろうか

上記の2点に絞って私見を述べます。
その前に、対局ソフトの開発過程を確認して
おかないと的はずれな予想に終わってしまう
と思います。コンピュータには、記憶・演算
を無制限に行わせる事が可能ですが、終盤の
ように全ての可能性を確認して比較できる
局面を除くと、人間の着手選択に至る思考
過程を論述し、それをプログラム言語に
置き換える事になります。
(注意)全ての対局ソフトがそう言う作り方
をしているのではなく、人間のトップに勝つ
ソフトを作ろうとすると、そういうアプローチ
になるはずだ、と私は考えています。

みんみん
2006/05/20 03:36
命題1 これに関しては升田幸三氏が40年前に
プロ五段までは行くだろう、と予言しています。米長さんも(ほとんど全ての棋士も)
最近までは升田予言を信じていました。
ところが、10年前に升田予言を否定した
天才がいます。羽生善治氏です。
羽生氏はチェスを本格的に研究して、
将棋は、チェスと比較すると全然科学的に
解明されていない部分が多く、今の人間の
レベルが低すぎる。ので一時的に人間の
トップが追いつかれるかも知れない。
将棋をコンピュータ科学の手法で研究して
ゆくことによって、人間もコンピュータも
パラレルに進化し得る。と予言したのです。

命題2 囲碁の対局ソフトの未来についても
羽生予言は適用できると私は思います。
囲碁は将棋に比べても、全然解明されていない
し、江戸時代の道策・秀策・丈和などと現在の
棋士を比べるとどっちが強いとは断言できない
と私は思います。
その点、幕末の天才、天野宗歩と羽生さんと
どちらが強いか、なんて疑問の余地はありません。
みんみん
2006/05/20 03:36
みんみんさん。いろいろとコメントありがとうございます。
升田予言については初耳で勉強になりました。羽生予言はまさにその通りかもしれませんね。
囲碁においてもプロ棋士向けに情報を整理及び整備することによって、高速道路がひかれて、急に強い若手がでてくることが期待できます。
ただ、現状の日本の囲碁界の若手は総じて腕力不足だと思います。とことん部分を読む修行がやはり足りないのですね。将棋界の最近の新四段もやや腕力不足とか…。確かに単純な碁の腕力だけ見たら道策はとんでもないという気がします。(傑作譜だけを残したという説もありますが・・)
論点がたくさんあるので、それぞれについて記事をたてたいですね。みんみんさんもブログを持ってらっしゃったら、是非トラックバックしてください。議論を深めましょう。
一棋客
2006/06/03 00:42

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